2024年3月前半に、宮内と尾形でバリ島に行ってきました。
(さらに詳細のレポートはnoteに掲載中!)
目的は、バリの伝統芸能や儀礼に触れたり、バリの音楽や踊りを学ぶことでした。滞在中は多くの皆さんに暖かく迎えていただき、とても多くの体験をし、想定を遥かに上回る成果を得て帰国できました。その様子を少しだけご紹介します。
宮内は2018年に、国際交流基金アジアフェローにて、東南アジア4カ国を半年かけて回ったリサーチ旅の際に、バリ島に1ヶ月半ほど滞在しましたが、それ以来3回目の訪問。尾形は初めてのバリ島滞在となりました。
今回は、お互い音楽や踊りを習うという目的も持っていました。
スダマニ楽団のDewa Raiさんよりバリの音楽理論を学びました。知らなかったことがたくさんあり、とても勉強になりました。
2018年滞在時に毎日のようにレッスンをしてもらった、竹の楽器リンデック。滞在場所の近所の名手で、師匠のDewaさんと久しぶりの再会、セッションとなりました。
ほとんど忘れていたのに弾いたら覚えていて、体が覚えていることに感動しました。
また、宮内は昨年のサントリーホールサマーフェスティバル2023で発表したガムラン新曲「SinRa」でも使用したバリガムラン楽器、Gentrakという鈴を今回ぜひ購入したいというのも大きな目的でしたが、おかげさまでスダマニ楽団のメンバーOgenさんに、楽器工房に連れて行っていただき、理想通りのアンティークの鈴を使ったものを、期間中に作成していただくことができました。
楽器を作成してくださったYandeさんと
尾形は初めてのバリ滞在。踊りを習ったり素晴らしい踊りに触れることを目的としていましたが、まずは宮内が前回滞在時に大変お世話になった、素晴らしい踊り手のセカールさんご一家を訪問しました。
セカールさんは、翌日からイタリアへお仕事で行かれるとのことで、今回は直接踊りを習うことは難しかったのですが、お食事をご馳走になりながら、バリ舞踊の表現について様々な演じ分けを実演して見せてくださいました。本当に素晴らしかった!尾形も思わず感涙でした。
セカールさんのお孫さん、ハルシャと3人でポップソングでダンスをしたり、楽しい時間となりました。
さすがの血筋、お孫さん二人も立派な芸能者へと成長しているようです。
また、セカールさん一家のプトゥ先生に3日間踊りを習うことができました。
初めてにも関わらず、構えた途端に先生から「Suda Bagus!」(既に上手!)と褒められ、筋の良さを認められたようで、3日間のレッスンで8分の曲丸々の振り付けを踊り切るという快挙でした!先生からも「ぜひ続けたらいい。またきなさい」と言われました。
セカールさんの叔父で大巨匠のダンサー、ジマットさんも微笑ましそうに見守ります。
また、滞在期間中にはクニンガン、オゴオゴ、ニュピと言った、バリの年中行事が多くありました。そう言った祭りや儀礼も数多く体験できました。
クニンガンでは滞在先の家寺でのお参りや、お供物の行進、お寺での儀式の参拝などを体験しました。
お寺での儀式の様子。あいにくの雨模様でしたが、儀式が終わったと同時にどっと降り出し、それまで天が待っていてくれました。
オゴオゴは、村ごとに大きなハリボテの人形神輿を作成し、街の道路で披露されます。大変精巧に作られていて、バリ人の芸術能力の高さを思い知ります。
街中はものすごい人で熱気に溢れ、神輿が大きく動き出すと力強いうねりと熱狂に包まれました。
滞在していた村のオゴオゴ神輿が街へ向かいます。電線を避けながら進んで行きました。
街中は多くの人で大熱狂!
そして、翌日ニュピはバリ暦の新年。その日は一日中家から出ず、車も飛行機も一切止まります。携帯電話の電波も切られ、電気もつけずに静かに過ごします。
全ての人間活動がストップすると、自然の音しか聞こえません。また夜は電気も付けないので星が綺麗に見えました。
このような体験は、現代社会ではほぼ不可能ではないでしょうか?本当に貴重な体験をさせていただきました。
これ以外にもたくさんの人との出会い、素晴らしい祭りや芸能との出会いがあり、とても書き切れないほどの経験をすることができました。
また、いつも暖かく迎えてくれるバリ人の優しさに心から胸を打たれました。
音楽も踊りも、まだまだ入り口の私たち。これから現地に折にふれ通いながら、もっとバリの芸能や魂を自分たちの体に吸収していけたらと思います。
Terima Kasih. Sampai Jumpa Lagi!