つむぎねと、小林はくどう氏とのコラボレーションライブ、無事に終了いたしました。
会場は「喫茶茶会記」にて。とても小さな空間にも関わらず、たくさんのお客様にお越しいただき、会場は超満員!そしてはくどうさん世代の大御所の方々が多い、つむぎねにとっては新しい客層でした。
前半ははくどう氏の過去のビデオ作品の上映が行われ、後半つむぎねとのコラボレーションとなりました。
はくどうさんの作品、ぜひ見たかったのですが、会場が超満員のため、私たちは会場に入れず、楽屋待機となり、とても残念でした。70年代、80年代などの映像作品は私たち世代にとってはとても新鮮なものでした。
後半はつむぎねとのコラボレーション。壁に投影されたはくどう氏の映像の中に、つむぎねが立ち、演奏しましたが、はくどうさんは、投影された波の映像に、その波の輪郭線をマジックでなぞり、それがリアルタイムに映像に重なって行くという、ライブパフォーマンスを行いました。
よって、パフォーマンスが進むに従って、投影されていた波の映像が、どんどんとマジックのラインの重なりで塗りつぶされて行きます。
実際にパフォーマンスしていた自分たちは、その場ではどのように見えているのか分かりませんでしたが、写真のようにかなりインパクトのあるノイズになっていきました。つむぎねのサウンドも、波と合わせた呼吸の音から始まり、徐々に緊張感のあるノイズの波になっていき、映像とリンクしたものとなりました。
客席の空気もどんどんと緊張感が高まり、空間全体が音に集中して行く感じが伝わりました。
終演後は、はくどう氏と今回主催の東京ビデオアートセンターの瀧健太郎さんと、リーダー宮内でのトークセッションも行われました。70年大阪万博での発表の話や、はくどうさんがヴィデオアートを始められた当初の、まだ世間にヴィデオ自体がなじみのなかった頃の面白いエピソードなど、貴重なお話を伺うことができました。
今回、世代の異なるはくどうさんと、このようなコラボレーションができたことはとても貴重な体験となりました。お互いにとって刺激となるもので、さらにはくどうさんの過去の作品も、つむぎねとの出会いでまた新たな作品となっていったことも面白いことでした。
ぜひ今後もまたこのような挑戦を出来れば幸いです。
狭い空間にすし詰め状態で、けっこうな長時間のイベントとなり、お越しいただいた皆様には申し訳ありませんでしたが、おつきあいいただき、ありがとうございました。
今回の企画を主催してくださった、東京ビデオアートセンターの瀧さん、中井さん、そしてはくどうさんありがとうございました。
写真:梅嶋隆、中村裕之